自分の人生時計の針がカチッと動く瞬間を体感した先日。皆様もそういった瞬間があられるのではないだろうか。以下は全て私のパーソナルな話。
人を約50年やっていると悲喜交々いろんな出来事があるが、いつもそのたびに気持ちは右往左往している。それは心理臨床の専門職でも他の方と違いはなく、伴う感情も同様になんら変わりはない(と思う)。ただ、体験の感じ方・捉え方・時の流れへの感性が職業上、少し独特かもしれない。
そして先日、時計の針が動く瞬間=人生のステージがまさに変わる時を味わった。体感と実感、同時に時間空間の広がりも感じられた気がする。(今思うとピークエクスペリエンスにも近い体験かもしれない。)
きっかけは決して喜ばしい話ではなく、親の病気という世によくある出来事に伴うものだった。成長するまでに親がしてくれたこと(ポジティブな意味で)や印象的な場面が走馬灯のように巡り、目の前の親の姿を見て、そして自分がもう子どもではないこと(親にとってはいつまでも子どもなのだろうが‥)、その他あれこれ過去→今→未来とその意味(に近いもの)をほんの数秒間に体感した。
本来のピークエクスペリエンスは、その後の人生長期にわたり影響をもたらすとも言う。この類の体験は生きる上でそう何回も訪れないはずだ。今後(自身と)周囲にどんな還元ができるのだろうか。(2025年6月9日)
