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『「好き」を言語化する技術』



 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』に続き、三宅香帆(2024)『「好き」を言語化する技術』ディスカヴァー携書 積読山からようやくまた1冊読めた。
 
 〝自分だけ〟の感情を大事にして表現することが、本著のポイントのひとつに挙げられていて納得。好きを言語化することは(それを通して自身の感情・体験を味わい深掘りすることに繋がるのならば)どこかセラピー的要素が含まれるのかもしれない。

 自分に照らし合わせ考えてみると、私はわりと「好き」が多いタイプの人間だと思う。でもそれを言語化する機会は少ない。あと、推し(書籍、バレエ、等)についてさすがに〝よかった〟〝考えさせられた〟と単純に言語化することは少ないが、それらにまつわるややネガティブな感情が浮かんだ際の表現が貧弱なりがちかもしれない。これは自身の課題だなあと思えた。

 いかに言語化するかについてのヒントが具体的にあり、そうなんだーと素直にさらっと読める新書だった。(2025年6月26日)